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興味本位でいろいろと担任の先生に聞いてみたところ、彼には小学二年生の弟がいるらしい。彼と弟を並ばせると兄弟というより双子に近い。
そして寿命に問題はないものの弟も障害者なのだそうだ…。
心底、彼の両親に同情したが、その両親は同情なんてとんでもない、むしろ尊敬してしまうくらい彼と彼の弟を愛しているのだ。
休みを見つけては旅行に行き、彼に外の景色を見せてあげているのだ。北は北海道、南は沖縄といろいろなところを旅行しているらしい。全ては彼の生涯を…残りの二年間を満たされたものにするために…。
この話を聞いている間、私は涙が止まらなかった。
どんなに旅行しても彼の記憶には少ししか残らないかもしれない。
だけど、その少しの記憶とアルバムが残れば彼の存在は絶対に消えない。
家族の…そしてみんなの記憶というアルバムにも彼の存在が残らんことを…。
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