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二十歳の正月Uと初詣に出かけた。二人で何をお願いするなどたわいもない会話をしながら、石段を登り参拝をした。お互い何をお願いしたかは言ってない。今になれば聞いておけばよかったと思う……。
しかしその後Uから連絡がしばらく途絶えた。拙者は少し心配だったが忙しいのだろうと思い拙者からも連絡はしなかった。
それから何日かしてUから連絡が来た。
聞けば入院していたと言う。病名は乳ガン……。若いので他に転移する可能性は、かなり高い。それどころか血液に入れば……。
Uは手術をしガンを克服した。
しかしそれからは…Uにしてみれば苦悩の日々だったと思う…。乳ガンの手術からわずか一ヶ月肺に転移していることがわかった…。肺の片方をとった…。右肺摘出から2ヶ月…。胃に転移…胃の半分を摘出……。
しかしその後容態は安定し仕事復帰するまでに回復した。
周りもやっぱり若いから治りが早いなど喜んでいた。
しかし…魔の手はまたUを苦しめた……。
肝臓に転移…。そして医師からは残酷な余命宣言…。これ以上の手術は無理だと言うことと余命半年……。
その日から辛い抗がん剤治療が始まった……。抗がん剤のせいで髪は抜け落ち顔はむくんでいた……。周りの心配もよそにUは明るく元気だった。
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