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「お姉さん…お願いがあります。」
「なに?」
「しばらく一人で…ここにいたいです」
「分かったわ。」
そういってお姉さんは黙って去っていった。
「ねぇ…雪矢…雪矢はズルいよ。私に死ぬなとか言ってさ。…私何も残ってないじゃん。」
雪矢の墓に話し掛ける。返事なんてもちろん帰ってこない。
「ばぁか。愛してるなら置いてかないでよ。私…これからどうすればいいのよ。あなたがあんな遺言残すから死ねないじゃない!泣けないじゃない!」
その時雪が降ってきた。降ってくる雪を見てると何となく心が暖かくなった。
「これも雪矢の仕業?」
私は立ち上がった。
「大丈夫よ。死なないわ。あなたに怒られたくないもの。私は世界に必要だから…
ゆっくり休んで…」
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