2/4
前へ
/21ページ
次へ
今年もまた、あの冬の日のように…雪が舞い降りてきた… いつだったか…私は雪の降る寒い夜に恋をした…。 今でも鮮明に覚えている。あの日の事…。 私はあの日、死にたいと思っていた…。両親の急な事故…。叔母からのいじめ…。全てが嫌になって死のうと思った…。 「寒いの?」 一人の男性が話しかけてきた…。 「別に」 私がそう答えると、彼は言った…。 「すごく寒そうだよ?体も…心も…体の寒さは自分でどうにでも出来る…けど…心の寒さは自分じゃどうも出来ない。…君は体よりも…心が凍えてしまってる…俺にはそう見えるんだけど…違うかな?」 涙が溢れてきた…知らない人なのに…一言声をかけられただけなのに…涙が溢れて止まらなかった…私の恋の始まりだった…
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加