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あれから数時間がたっていた。
家へ帰宅した隼人。
もう体はボロボロだ。
少し人数にてこずったのだろう。
乱闘は見事勝利をおさめた。
そして…
健司との賭けの結果は…
健司3人
隼人4人
隼人の勝ちで賭けは終了した。
健司はさぞかし悔しがっていただろう。
その光景が頭に浮かんでくる。
約束通り健司に夕飯をおごってもらい、帰宅したのは夜中の12時を過ぎていた。
しかし、部屋の電気が付いている。
隼人が部屋に入ると父親が夕飯を食べていた。
父親はついさっき帰ってきたところだろう。
『どこ行ってたんだ?』
父親が無感情のまま問いかけてきた。
『アンタには関係ねぇだろ。』
隼人は父親に向けてとは思えない言葉を言った。
『そうか。』
こっちもこっちで父親とは思えないほど興味なさげに言った。
隼人は父親の顔なんか見たくないのか、さっさと自分の部屋に入っていってしまった。
父親はそんな隼人に視線を一度も向けることなくただ夕飯を食べていた。
他人から見たらこの光景はどのように見えるのだろうか……
少なくとも同じ血を通わせた家族には見えないであろう。
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