洋さん 「枕」

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少し 迷って 一瞬 遅れた返事 洋さんは ミナの肩を そっと抱き寄せた 他の お客様なら 他の 男なら サラリとその手を すり抜けるところなのに 不覚にも ドキッと した 「みいなちゃん 俺のこと、キライ? 俺は みいなちゃんが 好きなんだ 客として じゃなくて…」 いつも 余裕があって 優しい この人の視線が 一瞬 ミナを 刺した 瞬間 ミナは 洋さんをまっすぐに、見た そのまま キス 我ながら バカだなぁって わかってた でも 一瞬 でも 駆け引き じゃなく 言葉 じゃなく 気持ち で 気持ち が ミナを 動かしたんだと思う
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