第二幕 ~生活~

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佐倉>> 「朝食ですよ」 鳴海>> 「メニューは?」 佐倉>> 「目玉焼きです」 鳴海>> 「あぁ~」 佐倉>> 「材料があんまりなかったので」 それはそうだ なんたって一人分しか買って来てない 誰も一人から二人になるなんて予測もしていなかったから 鳴海>> 「っで、もう出来るのか?」 佐倉>> 「もう出来ましたよ」 鳴海>> 「そっか」 俺は大きな欠伸を一つして 顔を洗いに行く 相変わらず水は冷たい その所為で、目はしっかりと覚める 居間に戻るとそこには朝食が並べてある 食パンに目玉焼き 何とも家庭的 鳴海>> 「美味そうだな」 佐倉>> 「料理には自信があります」 鳴海>> 「へぇ~、それじゃ頂くかな」 確かに見栄えは完璧だ 普通の目玉焼きにしか見えない 俺は一口運ぶ 鳴海>> 「……」 佐倉>> 「どうですか?」 鳴海>> 「甘い…」 佐倉>> 「仁菜特製甘々目玉焼きですよ♪」 鳴海>> 「うん、普通の目玉焼きにして欲しかった」 佐倉>> 「美味しくないですか?」 佐倉が俺を覗き込むようにそういう 昨日の夜は気付かなかったが この娘意外に可愛い 顔立ちがしっかりとしている 鳴海>> 「美味しくない訳じゃないけど…」 佐倉>> 「??」 鳴海>> 「この甘さをどうにかして欲しい」 俺はそう言いながら 口に運んでいく 別に食べれない程の甘さではない 佐倉>> 「こんなに美味しいのに…」 佐倉はそう言って次々と口に運んでいく 満面の笑顔で 俺はどうにか完食をする 食後のブラックコーヒーが こんなに美味しいと思ったのは初めてかもしれない 丁度良い苦さが脳を刺激する
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