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雪塚>>
「分かった」
鳴海>>
「何が分かったんだ?」
佐倉>>
「??」
雪塚>>
「しばらくの間」
鳴海>>
「しばらくの間?」
雪塚>>
「圭介の家に居ることを許す」
佐倉>>
「え?」
鳴海>>
「ちょっと待て」
雪塚>>
「何?圭介は不満?」
鳴海>>
「不満とかじゃなくて、食費とかどうするんだよ?」
俺は率直に思うことを言う
大体俺は一人暮らし
二人分の食費を出していけるほど裕福でもない
雪塚>>
「気合」
鳴海>>
「気合で金が手に入れば苦労しない」
佐倉>>
「あの~」
佐倉が小さな声で言う
俺と雪塚は佐倉の方を見る
佐倉>>
「通帳とカード…ありますよ?」
そういうと通帳とカードを
テーブルの上に置く
俺は通帳を開く
鳴海>>
「…マジか?」
雪塚>>
「いくら入ってるの?」
雪塚が横から覗いてくる
そして桁を数え始める
雪塚>>
「一、十、百、千…」
鳴海>>
「二十七万と五千円
小さいのは気にするな」
雪塚>>
「豪く大金をお持ちで」
俺と雪塚は佐倉を見る
佐倉>>
「えへへ」
鳴海>>
「中学生が持つ金額か?」
雪塚>>
「私の貯金は、その十分の一ぐらいだよ?」
鳴海>>
「それは少なすぎだ」
俺は通帳をテーブルの上に置く
佐倉>>
「良かったら足しにしてください」
雪塚>>
「どうするの?食費の心配なくなったよ?」
鳴海>>
「……」
俺は少し考えて答えを出す
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