10人が本棚に入れています
本棚に追加
何で俺がこんな事を…
佐倉>>
「あっ…」
鳴海>>
「勘弁してくれよ…」
小さな少女は躓き
手に持っていた料理を溢す
床一面に広がる料理の残骸
佐倉>>
「ごめんなさい…」
鳴海>>
「いいよ」
俺はため息を吐きながら片付ける
見た目は美味そうな料理だったのだが
こうなってしまっては、食べる訳にもいかない
佐倉>>
「また作り直します」
鳴海>>
「作るのは良いけど、運ぶのは俺にさせろ」
佐倉>>
「あ、はい」
少女はまたキッチンへ向かって行った
パタパタと音を立てながら
鳴海>>
「今月の食費足りるか…?」
俺はそんな事を考えながら
片付けた料理を見つめる
鳴海>>
「お前らも不運だったな…」
料理に問いかける俺
普通に見たら頭がおかしい人だ
佐倉>>
「お料理♪お料理♪」
鳴海>>
「……」
佐倉>>
「お塩にコショウ♪入れましょう♪」
鳴海>>
「楽しそうだな…」
俺は少女が歌う曲を聴く
歌から察するなら、かなり楽しそうだ
佐倉>>
「るんるん♪・・ん?なんだろこれ?」
鳴海>>
「……」
佐倉>>
「とう…ばん…じゃん?」
鳴海>>
「……」
佐倉>>
「まぁいいや、全部入れましょう♪」
鳴海>>
「ちょっと待て!!」
俺の生活はいつからこんな風になってしまったんだ…
最初のコメントを投稿しよう!