始まりの出会い

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「はぁ…。また、あの夢か……。」 ここ数日はもっと頻度が増してきて、毎日といっていいほどあの夢を見ている。「あの夢見ると、朝からテンション下がるなぁ~…。」 けど、夢ごときで学校を休む訳にもいかない。というよりも、こんな事で休んだら、アイツにまた笑われる。 「時間もちょうど良いし…起きるか。」 僕は、両親が共働きで、しかも海外出張中だ。高二の一人息子を残して仕事を優先するなんて、なかなかいい根性してるとは思うが、そこは仕方がない。お陰で料理の腕が上がったので、ものは考えようだと思う。 「今日は、何にしようかな…?」 まだ寝ぼけ気味の頭で朝食のメニューを考えつつ、顔を洗って目を無理矢理覚ます。ついでに鏡で髪を整える。自慢じゃないが、僕の顔は整っているほうだと思う。髪は嫌みな感じがしない程度に伸ばしていて、少しツンツンと反り返っている。色は黒。目も黒い。 「今日は、体育が無いし…。軽いのにしよ。」 ご飯と味噌汁を食べて、学校の用意をし、家を出た。 僕は、一人暮らしなのに無駄に広い一軒家に住んでいる。両親が昔から広い家に憧れていたらしい。家に帰ってこなければ意味はないが…。 通っている高校は御桜高校といって、一応ここらへんの高校では一番学力は高いらしい。僕の家からは歩いて15分ほどで着く距離だ。 「おっはよー!」 歩いていると、背中をバシッと叩かれつつ、そんな声が聞こえた。
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