1794人が本棚に入れています
本棚に追加
「おはよ。」
「花保VvおはよんVv」
そう言いながら
2人は私に抱き付いてくる。
いつもと変わらない光景だ。
「てかあんたら…
まーた くだんない話してんの?
高校二年にもなって~…」
私が口をとんがらせて言うと、
「いいじゃん♪
カタイこと言うなよVv」
と言いながら
百合は煙草を取り出し、
堂々と教室で吸い始めた。
皆が百合を見る。
百合は
「皆ゴメン!
一本だけ吸わせてっ」
と言った。
私は煙草の匂いが好きだった。
……吸う気には なれなかったけど。
だから百合の吸う煙草を
横で見ているのが好きだった。
キーンコーンカーンコーン
ガラッ
本鈴と一緒に先生が入ってくる。
「百合!
煙草吸うな!」
担任の 山棚[やまだな]先生が
そう言いながら
百合から煙草を取り上げる。
山棚先生(28)は女の先生で、
とてもすらっとしていて
百合達よりも背が高い。
性格は男勝りで
正義感が強い。
「一本だけ!お願い!」
百合がすがりつくが、
「だめ!体に悪いぞ。
それに未成年だろお前。
我慢な。」
と言って
煙草を捨ててしまった。
最初のコメントを投稿しよう!