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全員荷物を置き、手を合わせる……
俺らを包むセミの声……
しかし、誰一人、セミの声などきこえなかっただろう……
優衣子
「…っ……ぐっ………
ぅあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ…!!…」
しゃがみこみ、泣き出すゆぅー……
雅人
「ゆぅー…ほら…しっかりしろよ……」
優衣子
「…あぁあぁ…!…」
憲哉
「泣くなよ!…美沙だって泣いてほしいわけないだろ?…なぁ…っ……」
優衣子
「だって…!……だって…!!……」
雅人と憲哉に引っ張られ、立ち上がるゆぅー……
夕人
「ゆぅー…」
優衣子
「うん?…グスッ……」
ゆぅーは目を擦りながらこっちを見つめる……
夕人
「笑ってあげようよ……
泣いてると…美沙も悲しむだろ…?」
ゆぅーの涙目が大きく開く……
優衣子
「…うんッ!」
笑顔になるゆぅー……
それにつられ、みんなが笑顔になった……
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