伸びる手

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その日の夜はあまり眠れなかった。 ―喉渇いた…。 お茶でも飲もうとした…。 身体が、動かない…。 ―嘘!?金縛り!? でも、感覚が違う。 これは…、金縛りというより…、 張付け…だった…。 幸い首は動き、布団の隙間から手がチラリと見えたので私は自分の手首を見た。 でも、見ない方がよかったかも知れません…。 私の手首を、 手が、掴んでいる様子なんて…。
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