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山崎「"以前の俺"はどんなだったか…尖ってたか?丸みがあったか?……わからない。」
夏姫「山崎クンはね…無愛想っぽいけど、実は結構気配りが出来て、クールっぽいけど、熱しやすいところもあって…」
山崎「泣き虫じゃあなかった、と。」
夏姫「そうッ!」
山崎「そうか…俺ってそんな感じだったっけな…」
夏姫「だから戻ってヨ…悲しい顔しかしてないじゃん山崎クン…」
山崎「………。」
俺は何なのか。
今、答えが出た。
周囲に散々、迷惑をかけるだけの愚か者。
山崎「悪かったな、夏姫。今まで心配と迷惑ばっかかけて。」
夏姫「…どうしたの?」
山崎「俺は以前の俺には戻らない。いいや、戻れねェんだ。」
夏姫「なんで…?」
山崎「"愚者"だからだよ。喧嘩屋なんて大層な看板付けられて、イキがってた自分が走馬灯の様に頭ン中を駆け巡りやがる。」
夏姫「山崎クンは愚か者なんかじゃない。だって、アタシは山崎クンから色んな物を貰ったから。」
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