BATTLE FINAL

13/16
前へ
/404ページ
次へ
暫く横になって待っていた。 待ってる間、病室の窓から空を見ていた。 雲が流れる。 太陽が時折雲に遮られ、温かい日光が消える。 夏姫「山崎…クン…」 か細い声が聞こえた。 まるで今にも泣きそうな感じの声 山崎「お…来たか。おはよう夏…」 俺は顔の向きを変えようと、首を捻った。 捻ると、そこには涙を目に溜めた夏姫が立っていた。 山崎「どうした…どこかに足でもぶつけたか?」 夏姫「これで…何度目…?」 山崎「何が…?」 夏姫「山崎クンを心配して涙流した回数…」 山崎「夏姫…すまんな…」 夏姫「ねぇ、何度目かな…?山崎クンの事で、嬉し涙を流したのは…」 山崎「なんで嬉し涙なんだ…」 夏姫「山崎クンがちゃんと生きてるからに決まってんじゃん…!」 夏姫の頬を伝う涙を、俺は指で受け止めた。 山崎「すまんな…一々泣かせちまってよ…」 夏姫の涙を枯らせてしまうんじゃあないのか 俺はどんだけ不幸を見せて来たんだ。 山崎「もう…お前を泣かせたりしねーからな。」
/404ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3385人が本棚に入れています
本棚に追加