愛の言葉を君にささぐ。

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「時任さん!俺もナオキ君wって呼んでくださいよ~!」 「やだ」 「アヤミさんって呼んじゃダメですか?」 「やだ」 「電話番号教えてください!ダメなら一緒に住んで下さい」 「どっちもやだ」 …………むぅ。 手強い。 「一晩ベッドの中で」 ガスッ! 鉄板で殴られました。 恐らく、レジのボックスに蓋をするやつです。 めちゃめちゃ痛い。 「年下のくせにすきだとか愛してるだとか、生意気」 「でもっ……」 「今にわかるわよ。どうせナオキも、おんなじ。 若いコのほうがいいって思う時がくるよ」 ナオキ……¨も¨? 一瞬だけ、 彼女の表情が曇った。 悲しそうな、笑顔だった。 「アヤミさ」 「誰が名前で呼んでいいっつったよ?」 ……普段の強気な顔に戻った。 俺は、 この顔がすきだ。 「…笑ってくれたら、もっとすき」 「シツコイ奴」 絶対、振りむかす。
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