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俺は被害者の周りを調べていた。そして香野は被害者の持ち物などを調べていた。
俺は草むらからタバコを見つけた。
「香野さん。ここにタバコが落ちてますよ。被害者のものですかね?」
「それはおかしいですね。被害者の持ち物にもタバコがありましたよ」
「じゃあこっちのタバコは被害者の物じゃないってことですかね?」
「銘柄はどこですか?銘柄が一緒なら被害者の物かもしれませんね」
「銘柄はラ―クですね。そっちもラ―クですか?」
「こっちもラ―クですがメンソ―ルです」
「俺が見つけたのはメンソールじゃないですね。やっぱり被害者の物ではないんですかね?」
香野からの返事がない。何やら考えているようだ。
そして何かに気が付いたのか俺に話しかけてきた。
「長谷川のメモにある“偽物”ってゆうのはタバコのことじゃないでしょうかね?どちらかのタバコが被害者の本当の持ち物ではないんじゃないですか?」
「なるほど。そうかもしれませんね。もしそうなら、どっちが本物か確かめる方法はあるんですか?」
「ないです」
香野の“ないです”の返事にはちょっとビックリした。香野にならどっちが本物なのか見分ける方法が解ると思っていたからだ。
本物が見分けられないならこれからどうすればいいのか?これから先どうやって長谷川を追えばいいんだ。
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