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俺は次の香野の言葉をまった。
「つまり今度はこの矢印を追えとゆうことなんでしょう。
この矢印の先を見てください。あそこに一方通行の標識がありますよね。どうやらこの矢印はあの標識を指しているようですね」
「じゃあさっそく行きましょう」
俺がそう言うと井出が口をひらいた。
「なら俺はここに残って現場の保全にあたる。長谷川はお前達で追ってくれ」
「すいません井出さん」
「きにするな。さぁ早くいけ」
俺と香野は井出に頭を下げると標識のところまで走った。そしてその標識の矢印が指す方向には
消
火
栓
↓
と書かれた標識があった。俺達はその標識までまた走った。そして消火栓を調べてみるとガムテ―プで携帯電話が貼られていた。
香野がそれを見付けた。そして携帯電話には一件だけ不在着信があった。
香野は見付けた携帯でその番号にかけてみた。
俺は耳をすませて携帯から漏れる音を聞いた。
何回かのコ―ルで相手がでた。
だが相手は全く喋らない。香野と電話の相手とのあいだに沈黙が流れる。
先に口をひらいたのは香野だった。
「もしもし」
すると電話の相手もそれに答える。
「誰ですか?」
「私は探偵をしている香野といいます。あなたは長谷川さんですか?」
香野はいきなりかくしんにせまった。
「そうです。俺は長谷川です」
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