145人が本棚に入れています
本棚に追加
俺が入口で突っ立っていると香野がソファーに座るようにうながす。俺はそれに従いソファーに腰を下ろした。
香野がコ―ヒ―メ―カ―からコ―ヒ―をつぎ俺の前に出してくれた。
そして香野も向かいのソファーに腰をおろした。
「お久しぶりですね。今日はどうしたんですか?」
「実は見てもらいたい物があるんです」
俺はそう言うと上着の内ポケットから現場に残されていたメモのコピーをだして香野の前に置いた。
「これは?」
「先日、この付近で男性が刺されて殺害された事件を知ってますか?」
「ええ、知ってますよ。ニュースで見ましたから」
「それなら話しは早い。実はそのメモはその現場に犯人が残していった物なんです」
「ほぅ。犯人が」
そう言うと香野はメモを見始めた。
そして何やら考え始めた。しばらくすると口をひらいた。
「暗号のようですね」
「ええ、俺もそう思うんです」
「この暗号を解読すれば何か事件をとくヒントが見付かるかもしれないと?」
「俺はそう考えてます」
「私もそうだと思います」
そう言うと香野はまたメモに目をうつした。
数字が無造作に並ぶメモ。俺はそれを何回も見たが今だに謎がとけずにいる。はたして香野はこの暗号が解けるのだろうか?
最初のコメントを投稿しよう!