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長谷川が残したメモにはこう書かれてあった。
『松下は言った。
3+4 2+2 1+5 1+5 6+1 3+2』
それを香野はマジマジと見つめている。
部屋には沈黙が流れる。俺は香野が口を開くのを待った。
しばらくすると香野が話しかけてきた。
「犯人の名前はたしか長谷川でしたよね?ではここに書かれている松下とは誰なのでしょう?」
「それは1ヶ月前に長谷川に殺された人物です。松下とゆう単語がでてきたので今回の殺人事件の犯人が長谷川だと気付いたんですよ」
「なるほど…。犯人は高田さんにわかるようにわざと松下とゆう単語を使ったのかもしれませんね?」
「なぜわざわざそんなことを?」
「今はまだ解りませんが、いずれ解るときがくるでしょう」
そう言うと香野はまたメモに目をうつした。
俺は言葉を我慢できずにメモを見つめている香野に話しかけた。
「香野さん」
「はい。なんでしょう?」
「暗号はとけましたか?」
「ええ、それなら少し前にとけてますよ」
その返事は以外だった。暗号がとけているなら何故メモを見ていたのか?俺にはそれが理解できなかった。
「なら何故今もメモを見てるんです?」
「それはこのメモが犯人の直筆だからですね。文字には書いた人の性格がでますから」
「なるほど」
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