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俺はさらに言葉を続けた。
「それで暗号の方は?」
「では答をお教えしましょう」
部屋の中に少しの沈黙が流れた後に香野が口を開いた。
「答えは“関大橋”です」
「関大橋?どうしてそうなるんです?」
「これは携帯電話でメールをするときの文字の入力方法を数字で書いたものです。最初の“3+4”の3はさ行をあらわしていて、次の4はさ行の4番目という意味。つまり3+4の答えは“せ”です。
このようなやり方で全部を解読していくと関大橋となります」
「なるほど!!そうゆうことだったんですか!!それなら次は関大橋ですね!」
「そうなりますね」
「それなら今から二人で行きましょう。関大橋ならすぐそこですし」
「ええ、私はいっこうにかまいませんよ」
「それでは行きましょう」
「少し待ってください。身支度をしますんで」
そう言うと香野は奥の部屋に入って行った。香野と入れ代わりに奥の部屋から猫が1匹でてきた。
香野がかっている猫のミィちゃんだ。あまり人なつっこくはないが、目がクリっとしていて、もう大人なわりには小柄なのだ。白と灰色と焦げ茶色がまざったトラ模様の毛並みはサラサラで手触りがいい。
少しすると香野が部屋からでてきた。それと入れ代わるようにミィちゃんは部屋に入っていった。
「さぁ、行きましょうか」
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