7人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
扉の中に入ると目の前に光が差し込み、眩い光に包まれた。
思わず亜莉朱は目を閉じる。
少しして、光の気配が消えると、亜莉朱はそっと目を開けた。
「うわぁ~!!何これ!!凄い凄い!!」
大喜びしてかけていく亜莉朱。
彼女が見たもの。それは…
沢山の花が咲いたお花畑。
チューリップにパンジー、朝顔やコスモスなど季節関係なく様々な花々が咲いている。
もともと花が大好きなアリスは鈴の音の事など忘れて大はしゃぎ。花畑の中に入っていく。
「凄い凄い!!お花一杯!!綺麗綺麗!!」
色とりどりの花々に感激しながら、お花畑の中を一通り駆け回ると一輪の花の前に立ち止まった。
「この花かわいい!なんて名前の花なのかな?」
青く小さな可愛い花を見つけると亜莉朱はそっとその側に座り込み眺める。
珍しい花で図鑑にも載ってないその花に亜莉朱は興味を示した。
「お母様に持って帰ったら喜んでくれるかな?」
パッと思いついた提案に自分で頷くと亜莉朱はその花に手を伸ばし花を摘もうとした。すると…
『ちょっと!』
いきなり聞こえてきた声にびっくりして伸ばす手を止めて周りを見渡す。
でもそこに人はいなくて…。
「うーん…気のせい…かな?」
少し悩むも見渡しても誰もいないため、空耳だと判断した亜莉朱はもう一度花に手を伸ばした。
最初のコメントを投稿しよう!