第二話

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「優希は……優希は大丈夫なんですか!?」 実は、小さな期待を抱えて医者に聞く。 「彼女は……ガンです。」 医者は俯きながら言う。 「ガ……ガン?」 実は突然の医者の言葉に、言葉が見つからず、それを言った後に黙ってしまった。 「持って1ヶ月くらいかと……。」 「…………。」 後数ヶ月で優希が俺の隣から消える? 信じられ訳無い。 今までずっと俺の隣で笑ってたんだから。 これからもずっと一緒の筈なのに……。 実の目から涙がこぼれ落ちた。 医者は心苦しそうに俯く。 実は力無く立ち上がり、優希の病室に向かった。 (優希はいつだって傍にいてくれた……いつだって俺に笑顔を見せてくれた。 そんな優希が……ガンだなんて……。) 実は病室のドアを開ける。 「実………?」 優希が少し辛そうに言う。 「優希……。」 (……優希の笑顔が今ここにあるじゃないか……なのになんで笑えないんだよ……なのになんで涙が溢れるんだよ……。) 「実……どうしたの……? なんで泣いてるの?」 優希は辛そうに起き上がろうとする。 「い…良いよそのままで……あんまり無理すんな。」 実は無理に笑顔を作った。 「良かった。」 「え……?」 「実……笑った。」 「優希……。」 優希は嬉しそうに笑った。 実はそれを見るのが苦しくて、ただ、ただ俯いている事しか出来なかった。
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