入団

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鏡の前に立って眼帯を外す。 そこに映し出されたのは片方がぼっこりと盛り上がった白濁した眼球。 …せめて失明しなければな。 …仕事がしやすいのだが。 見えない左目を右目でじっと見つめ、外出用のサングラスをかけた。 片目が見えないことには慣れていた。 母親に小さな鋭い針のようなものを刺されて失明したのが、七歳の頃だったから。
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