M33T

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ヘンリーはとりあえずルークを殴った。 中性的で、年をとっても整った綺麗な顔を、ボコボコに腫れるまで殴った。 「ぶふ…」 情けない声を漏らし、痛みからか、ヘンリーの脇腹を掴んでいた手の力が抜ける。 「はぁ…はぁ…」 ある程度殴りつけて、ヘンリーはナタリーの姿を探した。 壇上の裏からピョコっと顔を覗かせる。 ほっとした。 ナタリーは大丈夫そうだ。 …いや。 ナタリーの左肩から血が滴り落ちている。 ナタリーも、ルークの撃った弾がかすっていたのだ。 ナタリーは自分の服をちぎって傷口に縛り付けていた。 幼児のような性格だが、その辺はしっかりしているようだ。
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