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ヘンリーはとりあえずルークを殴った。
中性的で、年をとっても整った綺麗な顔を、ボコボコに腫れるまで殴った。
「ぶふ…」
情けない声を漏らし、痛みからか、ヘンリーの脇腹を掴んでいた手の力が抜ける。
「はぁ…はぁ…」
ある程度殴りつけて、ヘンリーはナタリーの姿を探した。
壇上の裏からピョコっと顔を覗かせる。
ほっとした。
ナタリーは大丈夫そうだ。
…いや。
ナタリーの左肩から血が滴り落ちている。
ナタリーも、ルークの撃った弾がかすっていたのだ。
ナタリーは自分の服をちぎって傷口に縛り付けていた。
幼児のような性格だが、その辺はしっかりしているようだ。
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