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ナタリーの無事を確認すると、ヘンリーはまたルークに向き直った。
ルークの額に銃口をあてる。
「すまん。いろいろ世話になったが、今日までだ」
ヘンリーは、【死の腕】を陥れた首謀者にされたことについてはあえて何も訊かなかった。
今更ヘンリーの無実が明らかになっても現状は変わらないからだ。
カチ…
ヘンリーはトリガーを引こうとする。
「うおおおあああああおお!」
その時、ルークが勢いよく上半身を起こした。
あまりのことに、頭突きをくらわされたヘンリーはそのまま後ろに飛ばされてしまった。
一緒に銃も飛んでいく。
マウントポジションをとり、尚且つ銃を向けていた状態でルークが向かってくるとは想定外だった。
さすがルークといったところか。
ルークは最後の力を振り絞って自分の銃を取りに全速力で走った。
ヘンリーも慌てて逆方向に飛んでいった自分の銃を取りに向かう。
「くっ…ぅ」
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