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つまり、頭のよいルークはそれだけを見て、ヘンリーを首謀者につなげられたということだ。
スパイ疑惑のあったコックと、ふと現れたナタリー。
その二人が外部と接触していた。
ヘンリーがその首謀者だったとすれば、ヘンリーがナタリーを「側においておきたい」と言ったこともすんなりと受け入れられる。
ルークは頭がよすぎた。
一つの抽象的な物から、深く考えすぎたのだ。
ともすれば、そう仕組んだナタリーはルークよりも頭がいいということになる。
「そうか…はぁはぁ…ふぅ…お前はすごいな」
「コックなんて、少し体を差し出せばすぐにホイホイ付いて来たわ。一晩寝れば、教団のことをペラペラと喋ってくれたし。アンタのこともね!」
ヘンリーは瞑っていた目をわずかに開いて言った。
「そんなに簡単に体を売るな!お前はそんなことをしては駄目だ」
その強い語気に、ナタリーは一瞬たじろいだ。
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