Heart.2

3/17
前へ
/380ページ
次へ
『言いたいことはそれだけですか~?』 「……」 『朝から随分元気みたいだし。もしかして、俺のおかげで目が覚めたとか?』 「はい。あなた様の非常識な電話のせいでおめめぱっちりですが、何か?」 嫌味たっぷりに言ってやって、ちょっとスッキリ。 …と思ったのに 『マジ?じゃ俺感謝されなきゃじゃん!!』 とか言ってる馬鹿男… 世界の中心は自分にあるとか、マジに思っちゃってたりして。 …ありえる。 だったら余計関わりたくなんかない。 「…用件があって電話してきたんじゃないわけ?」 『別に。昨日はダチとオールしてたから、モーニングコールなんてしてやろっかなぁ?って思って』 イイ迷惑だバカヤロー…。 「それはそれはどーも。ご丁寧に。用件は以上ですか?」 なるだけ冷たく、淡々と言葉を繋ぐ。 奴が余計な話を持ち出して来ないように…。 一刻も早く電話を切る為に…。 『うーんとね…なんかあったっけな~?』 何わざわざ話題探してんのよ! 「ないようなので、切らせていただきます」 私がボタンに手をかけると、慌てた声がした。
/380ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27575人が本棚に入れています
本棚に追加