Heart.2

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「…なんでしょう?」 聞こえてないふりはさすがに出来なくて、電話をまた耳に当てた。 『お前んちどこ?』 「は?そんな事聞いてどーすんのよ?」 『迎えに行くに決まってんじゃん!』 決まってんじゃんって… 決まってねーよ!! なんか私、昨日から非常に口が悪くなった気がするのは気のせいかな…? 「そんなのいらないから。第一、そうしてもらう理由もない」 『理由?あんじゃん! 俺ら恋人同士でしょー?』 「………」 この力の抜けるような会話はなんなんだろう…? 私はまた戦意を喪失させられた。 「……家までは来ないで。 桜並木公園まででいい」   結局おれてるし…。   『へぇ、お前んちってあそこの近くなんだ! 俺も近いよ?ぐーぜん!!』 そんな偶然いらないんだけど。 「はいはい…じゃ」 『ちょい待ち!』 「何よ?」 あんたの願いは聞き入れたはず。 『7:45に待ち合わせねー』 「………りょーかい」 ピッ 電話を切って、大きなため息。 なんで承諾しちゃったのよ、私!! 自分の行動に、心底後悔した。 「まだ6時前か…もう一眠りしよ」 あれだけ騒いでいたのに、私はすぐさま夢の世界へと落ちていった。
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