Heart.2

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タタタタタッと、なんだかものすごい足音が近づいてくる。 夢心地にうとうとしていた私は、瞼をゆっくりと開けた。 「由香里!!早く起きなさい!!もう7:30よ?」 ガチャッというドアの開く音と共に、大慌てなお母さが登場。 …ん?今なんと? 「7:30!?」 私は慌ててベットから飛び降りる。 ヤバイって!! 8時の電車に乗れなきゃ間に合わないのに。 私は、自分が出せる最大限のスピードで準備をした。     「行ってきます!」 「ちょっと、ご飯は!?」 「あー、なんか向こうで食べる!!」 時間はないけど、それなりにメイクして、髪も直して家を出た。 7:48か… 走れば間に合う!!! すれ違う人が冷ややかな目で見ようとも、私は気にせず走った。 なんとしてでも、遅刻の罰掃除は免れたい!! キーンコーンカーンコーン チャイムが鳴ったと同時に教室に滑り込む。 「セーフ!?」 ドアの近くにいたクラスメートに尋ねると、キラキラした笑顔を向けてくれた。 「あ、おはよ。星野さん。まだ大丈夫だよ」 「よかった~」 私は息を整えながら、席に向かう。 これで掃除は免れたわけだ。 教室に挨拶をしながら入って来た先生に、上機嫌でいつも以上に大きな声で挨拶をした。
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