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「こいつに選択肢はねぇの」
黙っていた私の代わりに結城が答える。普通だったらこんな会話有り得ないけれど、なぜか周囲は納得しているようだ。
認めたくなんかないけど、結城には、それだけの威圧感・存在感・完璧な容姿が備わっているから…。
「………」
「な、何?」
舞にじっと見つめられる。今度は何を言われるのか…。
「うらやまし~」
「………はい!?」
舞のぼやきに大きく頷き、何人かの女子が賛同する。
「ちょ、なんでうらやましいのよ!!?」
「だってー、学校一のイケメンに告られたのよ?
嬉しくない奴なんているわけ?」
「………」
思わず挙げそうになった右手で、スカートを握る。
ここで手なんか挙げた日には、間違いなく血祭りだ。
「由香里のお友達ちゃん!よくわかってんね?
普通断ろうとしねーよな??」
出た!!
俺様だっ!!!
「まぁ、この子超が付く変わり者だから。
ていうか……恋愛偏差値0」
今さりげなく失礼な事言ったし…。
……でも言い返せない…。
たしかに私は、そういうピンク色の世界とは無縁だったから…。
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