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「あの!」
「何?」
「私、あんたの事全然知らないし。
だから付き合うなんて無理」
いつのまにか敬語でもなくなってる。
こんなに私を馬鹿にする奴に、敬意なんて払ってられなくなった。
「うん。俺もお前の名前と顔しか知らない」
「は?」
「あ!間違えた!!」
「……」
私の声を無視して、勝手にぺらぺら話ている結城。
「も1個あったわ。知ってる事…」
「な、なによ?」
なんとなく聞いてみる。
結城はニヤっと笑った。
「始業式のパンツはピンクの水玉」
「はぁぁぁ!?」
私の反応にまた爆笑する結城。
だけど急に真剣な顔になって、吸っていた煙草を足で踏み消した。
「知らないなら、これから知ってけばいいんじゃね?
つーか、お前に選択肢はない」
「は!?」
「俺がなんて言ったか覚えてねーの?」
首を回しながらけだるそうに尋ねてくる。
…なんて言ったか……?
『俺の女になれ』………
っまさか!!!
私は勢いよく顔を上げて結城を見た。
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