Heart.1

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「俺が連絡したら必ず出る事~。 あと、約束は守ること~。」 長い指を折り曲げながら、何やら規則みたいな事を説明してくる。 話が先に進んでる! 私は思わず止めに入った。 「ちょっ、結城!」 「あ!!あとー、名前で呼ぶ事~」 「は?何言ってんの」 「だって名前のが恋人っぽいじゃん?」 自信たっぷりにそう言い放つ。 その前に恋人になるなんて了承してないんですけど…。 私は結城を軽く睨む。 「うっわ由香里ちゃんこわぁい」 「………」 なんかもう… 怒る気も失せた。 「あ、授業サボっちゃったね!」 遠くで聞こえるチャイムの音…。 誰のせいだよ…? 「はぁ。次は体育だから出たいんだけど、帰っていい??」 「いいよ。あ!ちなみに俺E組だから、会いたくなったらいつでもどーぞ」 そう言ってウィンクしてきた。 「あーはいはい。じゃーね」 一応返事なんてしたけど、行く気なんてサラサラないし、ありえない。 教室に向かいながら、私はそんな事を考えていた。
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