762人が本棚に入れています
本棚に追加
「大山…なんのつもりだ?降参でもするっていうのか?」
大山は頭につけられていたものを取り外していた
そしてあろうことか、自分への禁止言動を見ている
「うわっ危なかったぁ…いや、言うところだったよ実際。でもこれで安心」
その紙には【俺の勝ちと発言】と書かれていた
「あ、安心も何も終わりでしょうよ!」
「何が?」
「あんた、それ見て…」
「失格だったら放送されるはずだけど?」
大山の言うように、放送が入らない
「ちょっと!どういうことなのよ!コイツは自分の禁止言動を見てるのよ!反則じゃないの!」
夏川は顔を真っ赤にしながら、大山を指差し、机をバンバン叩く
「反則?ルールちゃんと読んだ?そんなことは一切、書いてなかったじゃない」
夏川はさらに顔を赤らめる
「書いてないって…普通に考えて反則でしょう!これじゃゲームにならないわよ!」
「普通の考えって何?それは固定観念が作り出した、勝手な縛り。オレからしたら、このゲームのルールのスキが見破られるかどうかがゲームだったんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!