砕かれた固定観念

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夏川は圧倒的に不利となった 自分の禁止言動を知っているのとそうでないのでは偉い違いだ まだ一時間は残っている 耐えるのは厳しいだろう 「…卑怯だぞ」 「ルールは忠実に守ってる。さて、これから一時間、お話しますか」 夏川は黙りこんだ しばらくして、何かを決意した顔で大山をにらみつけた 「卑怯な事なら風紀委員長の私はできないと考えた…違う?」 「あーどうぞ。夏川さんもやっちゃったら?」 「ふふ…本当は逆でしょ?やられたら困るんでしょ?」 「いんや、全然」 「今度は全然、目を合わせてくれないのね?自信が無くなったのかしら?」 大山から返答は無かった 「あんた達と共に滅びるぐらいの覚悟はあるわ!このまま負けるぐらいならね!」 夏川も頭の装置を外した 「オレがチョキを出すと言ったらお前はどうする?…どんだけ考えたとしても、最終的にはグーかチョキかパーを出すだろ?」 夏川は自分の禁止言動を見て、机を叩いた 「そもそも、ジャンケンで勝負しちゃいないってオチが待ってるかもな」 『夏川 海、失格』 夏川の手から溢れ落ちた紙にはこう書かれていた 【この紙を見るm9(^д^)】
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