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ある日、電車になった。
遠い遠い小さな町の。
色々な人達が私を利用した。
特に子どもが多かった。
子どもたちは、笑顔で乗ってくれた。
私は子どもたちを乗せるのが好きになった。
ある日私は事故にあった。
大好きな子どもが赤く染まった。
笑顔が消えた。
私の半身とともに。
私は後悔した。
電車で居ることを拒否した。
私は溶かされ、固められ、切られた。
今の私には
子どもたちは微笑んでくれない。
唸る金属音。
飛び散る白い欠片。
私は罰を受け続ける。
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