第二章

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マグマ星人はいきなり左手のフックを外してザムシャーに飛ばした。左手のフックには鎖がついており飛ばすことが可能なのだ。フックの重さで鎖が刀に巻きつき、ザムシャーは刀が操れない状態になった。 「む…鎖鎌か」 「正確には鎖槍だけどね。これで貴様は攻められまい」 言うが早いかマグマ星人は素早い突きを連発する。そのうちの数発がザムシャーにかすり傷を与えた。 鎖鎌は非常に高度な技術を要する武器である。実際に日本で使われた鎖鎌は右手に鎖つきの分銅を持ち、左手に鎌を構えるのがスタンダードだったようである。 ちなみに刀に巻きつけるほどの長さでは物理的には動きが遅くなるため実際は短かったと予想されている。 また防御がこの武器は極端に出来ないため踏み込まれると勝ち目はなかったと思われる。つまり槍で防御力を高め、中距離の攻撃も可能なマグマ星人の鎖槍は鎖鎌の進化系ともいえる。 この鎖鎌を有名にしたのは宮本武蔵と激闘を演じたと言われる宍戸某であろう。彼は史実の人物ではないらしいが、鎖鎌という非常に魅力的な武器の使い手として人々を引きつける人物である。
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