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幸せそうな二人の姿に心が凍りつく…
喉が詰まって、言葉が…
声が出ない
―――どうして?―――
無言で二人にVサインするのが精一杯で…
顔を見られたくなくて足早にその場から離れた…
部屋にひとり戻って…
震える身体を抱きしめながら、バスタブにお湯を張って…
お気に入りのバブルリンスを入れて…
冷えた身体を温めた…
身体が温まると不思議と凍りついていた心が解けて…
―――涙?――――
ああ。そうか…
私…
彼のこと…
―――好き…―――
だったんだ…
涙がポロリと…
頬を伝って落ちる…
失恋して気付く恋なんて間抜け過ぎてる…
―――好き―――
やっと出せた声が…
バスタブに浮かぶ泡に涙と一緒に落ちて消えた…
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