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「ところで和久。こっちの部屋はどうなんだ?」
孝行は隣の部屋を顎でしゃくった。
「それが隣も大変なんだよ。たまに酔っ払って部屋を間違えるんだけど、それがさ……」
「なんだ? 勿体振った言い方しやがって」
「それが……夜中に「開けろ開けろ」ってドア叩くからつい開けちゃったら、その、なんだ、隣の部屋の女が下着姿で上がり込んで来たんだよ」
「マジ! 下着姿でかよ!」
孝行は目を輝かせ身を乗り出していた。
「酔っ払って部屋を間違えた挙げ句に、俺のベッドに潜り込んでさ。普通、玄関先で服を脱ぐか? 頭おかしいんじゃないかって思うよ」
「それでそれで」
「そんな顔で見るなよ。ニヤけすぎ」
「もちろん、ご一緒させていただきま~~~す! ムニュ~って」
「からかってんのか! そんな訳ないだろう!」
「そうだな。悪りぃ悪りぃ。女にも触れない和久がどうやってんのかなぁ~って思ってさ」
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