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「そのぅ、傘で」
「傘で?」
「突いて」
「突いて? それで」
「あ、あなたの部屋は隣ですよ~って、追い返したよ。ああ~思い出しただけでも鳥肌が立つ」
「情けないなぁ~和久は」
「何言ってんだ。飛びついてきたらどうするんだ! まったく……」
「こうやって、ギュッと抱きしめてやるんだよ。ウッフ~ン」
孝行は枕をギュッと抱きしめた。
「止めろよ孝行。気持ち悪いって。それに僕に出来る訳ないだろう!」
「はいはい、そうでした。でも、羨ましいな~和久、この部屋は楽園パラダイスだよ」
「羨ましいと思うなら部屋を代わってくれよ」
「あっちゃ~代わってやりたいけど、今さぁ~彼女と同棲してて無理だ。でも、この部屋は最高だっ! ちょくちょく遊びに来るから我慢しろ。なっ」
「はぁ~孝行にはパラダイスな部屋でも、僕にすれば精神的にも肉体的にも不健康な部屋なんだ。どうにかならないか?」
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