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--その日の晩。
♪ピリリ~ピリリ~♪
僕の携帯が鳴った。それも初めて見る番号。
「誰だ?」
そう思いながらも、僕は電話に出た。
「もしもし?」
「福部さんの携帯ですか?」
「はい。そうですが」
「昼間はどうも。高梨ですが」
「高梨? あっ、今日はどうも」
電話の主は高梨ガールズショップの高梨社長だった。佑美が更衣室にいる時、僕の携帯番号を聞かれ教えていたのだ。
「福部さん、吉川さんはいらっしゃる?」
「いや、コンビニに行って今はいませんが」
「そう。それなら話がしやすいわね。実は福部さんにお話があるの」
「佑美じゃなくて僕にですか?」
「そう、あなたに折り入って頼みたいことがあるのよ」
「どう言ったことですか?」
「吉川さんのことで、ちょっと……明日、お話しできないかしら」
「佑美の事ですか?」
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