小説家の夢

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「書きたいけど、仕事探さないと……」 「バカ! 思った時にやらないと後々、後悔するんだよ。今がチャンスの時期なんだって。仕事を始めたら、時間だって制限されるし、集中して書けないんだよ」 「それはそうだけど……」 「和久、勢いだよ。そうだ! 小説を募集していないか、携帯サイトで調べてみよう」 佑美は早速携帯を片手に探し始めた。 「あの~佑美、小説募集の雑誌ってあるから本屋で探してみないか」 「なんだ、そんなのがあるの。早く言ってよ。準備して!本屋に行くわよ」 佑美に圧倒される僕はいつものように出掛ける準備をするのだった。 「けっこう、募集してるじゃん。これはどう? 小学生三年生向き……原稿用紙10枚以内」 本屋から戻ってきた僕達だったが、なぜか佑美は僕よりも先に小説ガイドを開いて探していた。 「これは、30枚かあ、締め切りは……今月末か。これも間に合うね」 決めるのは僕なんだけど……佑美の背中を見ながらため息をついていた。
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