悪魔との再会

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数日後。僕はニ作品目を書き上げ郵便局へ向かっていた。 「あ~っ、ふくちゃんじゃない!」 「ゲッ、あの人は!?」 僕の表情は強張った。甘ったるい声で呼ぶ人物。それは悪魔高山だった。 「ふくちゃん、久しぶりじゃない。レストランも辞めたって聞いて、初音驚いちゃった。なんで、辞めちゃったの?」 悪魔は僕が逃げ出さないように腕を掴んできた。僕はそれを振りほどきながら、 「それは、色々と事情がありまして」 と、事務的に冷たく言った。 「国分シェフに聞いても教えてくれないし~初音、寂しかった。でも、こうしてまた会えたから~私達やっぱり~赤い糸で結ばれているんだね」 <その手を離せ!> 「ふくちゃん。今日は暇みたいね!偶然に私も暇なんだ!」 <暇じゃないし> 「ねぇ、今から気持ちいいことしない?」
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