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「あの、高山さん」
「なんなの!」
「あの日、その……僕は、あなたと……関係があったんですか?」
「はぁ~気絶した男に何しろっての! 面白かったからズボンとトランクスを脱がしただけよ! バカじゃないの」
「何も。なかった……」
「なんかムカついてきたわ! このバカ!」
悪魔は眉を吊り上げ、僕の方に近付いてきた。
〔バッチ~~~~ン〕
いきなりビンタを食らわせた! 悪魔は、なぜか腹を立て帰って行った。
<そ、そうなんだ。何もなかったんだ。やった! やったぞ!>僕の心は躍った。
「これで、悪魔ともオサラバだ」
僕は勝利? に酔い痴れた。初めて……女の人に言ってやった!
「やっぱり、ぼうやには私がお似合いみたいね」
「えっ?」
僕は後ろを振り返った。
「ご機嫌よう。ぼうや」
「あ、安藤様!?」
僕の後ろに立っていたのは……《微笑み》の安藤様だった。
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