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寝ている俺に、無数の足音が聞こえてくる。
どんどんその音は俺に近づいてくる…。
あいつらが俺をまた襲いに来たんだ!!
逃げたい!!
なのに身体はぴくりとすらも動いてくれない…。
足音は俺の部屋の前で止まった…。
そして扉が開く音がして…
ようやく身体が動くようになって………
咄嗟に俺は毛布を被ったまま跳び起きた。
ナイフを持ったそいつらは、俺に向かってなにか言いながらこっちにゆっくりと歩いてきた…。
こ…殺されるっ……。
手段は一つしかない。
戦うしかない!
「ウァァァー!!!」
俺は叫びながらまず母親の持っていた包丁を取り上げた。
この包丁…家のなかにある刃物では1番切れ味いいんだ。
俺はこれで何回も『罰』として切り付けられたことがあるから知っている。
舞台はとりあえず整う。
だけれど…いきなり後ろからなにかに掴まれた!
「さよなら♪くず!!」
アニキだった。
俺は動けなくなって…
笑顔でバイバイって言って刃物を近づけてくる親を…じっと睨んでた。
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