第1夜 精霊との約束

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ひどいイジメだと思う。学級会でも吊しあげだし…。先生にも親にもお前が悪いって…分かって貰えない。 まっすぐに家になんか…帰れないや。この川沿いに行けるとこまでいっちゃお。 …こんなに苦しいのに大人になるまで我慢?出来るわけない!大人は皆、嘘つきや。皆仲良くしよう、って自分らだって悪口ばかり言ってるやん。 明日、学校に行くのヤだよ。また、奴らにやられる。 家に帰ったら、服汚したことで殴られる。妹には笑われる。 私だけ貰われっコなのかな。 …だいぶ、川が狭くなったな。家もほとんど無いし…。小学生が塾にも行かず、こんなとこで呑気に歩いてたら、お巡りさんに叱られるかな。 大丈夫だよね、私って12才にしては、大人っぽいし。 ん? 誰?私を呼んだ? まさかね。こんなとこで私に話しかける人なんかいない。 そういえば、もぅ、ちゃんと話しかけられた事ないなぁ。カスとか、アンタ、とか。 ん? やっぱ、なんかおる。 幽霊? いやぁ、わたし、霊感ないのに? ん? 花びら? なんだ、桜やん。 びっくりした、桜の花びらがいきなり首に落ちてきただけやん。 え… やっぱりなんか おる…
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