第1夜 精霊との約束

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…それを願い①にするか? 『ぇ、あ、待って…。じゃ願い①は、頭が良くなりたい。』 か~っ。だから、そんな抽象的なんはダメや。 『…。意味わかんないよ』 仕方ないな、具体的つのは、人間に俺らがどうすればいいかって事や。あんたの頭に本を詰め込んでもあんた、死ぬだけや。 頭がよくなりたいなら、どうしたいんだよ? 『勉強が出来るようになりたい』 …もぅえぇわ、要するに知恵が欲しい訳やな。…あんたは、自分の回りの空気を呼び出していつでも知恵を得られるようになる。 そんなんでどや? 『空気、と話をする?ってこと?』 正確には空気やないけど、どうせ見えない。 『わかった、あなたみたいなものなのね?』 微妙に違うな。空気は見返りを要求しないよ。受け止めるあんたの頭が耐えうる限りはな。 『ふぅん。次はね、皆に好かれたい♥』 ほら、また意味わからんで。誰からも愛される体が、心か、なんや? 『ん~、色んな人やものと友だちになりたい』 コミュニケーション能力をあげるんやな。でもな、相手があることや。難しいことやで、それは。 『だよね。じゃああなたが私の友だちになってくれたらいい。』 …それが願い②なんやな? 『うん。』 わかった。もう、俺らは、友だちや。これでえぇな?
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