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僕は君にとても小さな恋をした
話しかける勇気が無くていつも遠くから見ているだけだった
君を見れば好きって気持ちが大きく膨らんで
それ以上の幸せはなかったよ
君の奏でる旋律が寂しいって気付いたのは何時だったかな
いつも笑顔の君は一人部屋に隠れて涙を流していた
なんで泣いてるの
なんで一人なの
なんでこっちを見ないの
浮かぶ疑問をぶつける事も出来ず
僕は手を握り締めた
僕は君にとても小さな恋をした
君に話しかける勇気なんて持ち合わせていなかった僕
昨日は変なとこ見せちゃったよねと君は寂しそうに笑った
何も言えなかった僕はただ君を抱き締めた
抱き締めた体は細く、
力を入れたら壊れそうだ
なんで泣いてたの
なんで誰もいなかったの
…なんで僕に気付いたの
気付いてほしかったはずの僕はいつの間にか気付かれる事を恐れた
【僕は君に小さな恋をしていた】
(君に恋した僕は何処へ)
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