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「ハァハァ……血が…止まらないっ…」
走りながらも何とかチェシャ猫の血を止めようと制服の袖を破いて止血するものの
一行に止まる気配のない血…
「無駄だよ…奴ら僕が自分で回復出来なくなるまで刺し続けてくれたからね…他の切り傷は治せたけど…これは流石に無理かも知れない…」
血を止めようと必死になっているひかりにチェシャ猫は静かにそうゆうと
ひかりは今にも泣き出しそうになりながらもキッ!!!とチェシャ猫を睨み
「無理とか駄目とか…そんな風に言わないで…きっと治す方法はあるからっ!!!!…だから諦めないでっ!!!!」
「…ひかり」
ポロポロとひかりの瞳から流れでている涙に
チェシャ猫はひかりの名を呟くと
決心した様に口を開き
「怪我を治す方法は無いわけじゃ…ない」
「ホントにっ!!!?」
「あぁ…薬があるんだ…どんな傷にも効く薬がね…だけど…」
「…だけど?」
「それを持ってるのが白うさぎなのさ」
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