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「あラァ?…もウこの遊ビハ終わッテしマッタのッ?」
クスクスとノイズが混ざった様な笑みを浮かべながらヘンゼルとグレーテルを見下ろしながら足で二人の体を蹴飛ばしている
アリス=理絵の姿にひかりは更に顔を青く染めていた
「アリス…貴女はお茶会に行った筈では?」
「えェ…デモ帽子屋ハ人形しカクれナイんダモの…ダかラ遊ビニ来たノvV」
ひかりも居るしね…と
アリスはグレーテルの長い髪をわしづかみにしながらそう言って微笑んでいた
「ですが…ひかりも貴女のお人形ではありませんよ?」
「ひかりガこノ子達ト一緒ナ訳無いジャナイ…ひかりハ私の全テナノ…ダカら…ひかりノ傍ニ居ル子ハみーンナ消シちャウノvVだカラネ?」
……貴方達モ消エチャエ…
何処に忍ばせていたのか左右の手に長剣を握りしめながら微笑むアリスに白ウサギは軽くため息をついていた
「貴女は本当に血が好きですね…」
「女王程じゃないわっvV」
フフフッと無邪気に微笑みながら
近付いてくるアリスに動じる事なく足元のチェシャ猫を胸に抱くと白ウサギは高く跳び
座り込んでいるひかりを
開いている手で即座に抱き上げるとタタンッとテンポ良く足踏みをし
「それではアリス…ご機嫌よう」
「覚えテいナサイ白ウさギ…イツか…イツカお前ヲ殺しテヤるカラ…」
白ウサギの足踏みと共に現れた
白い扉の中に姿を消していく
白ウサギをアリスが物凄い剣幕で睨み付けていた
双子達の殺戮のゲームは
真っ白なウサギとその後を追うかの様に現れたアリスによって
終わりを告げた
けれども…
ひかりにとっては双子達が口にした自分の父、隆弘の存在が
まるで白いキャンバスに染みが出来たかの様に気掛かりではなかった…
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